広い活動スペースを確保しつつ就寝時はクローズできるシェルターとして有名なのがビークフライという張り方。
そのビークフライと同様の機能を持ちつつもシェルター時の遮蔽度を上げ、悪天候への変化にも対応でき、実際のフィールドでも使い勝手のよい張り方がないか模索した結果、この張り方にたどり着きました。
名前がないか検索してみましたが同じ形状の張り方が見つからなかったので、「MANTAFLY マンタフライ」と名付けました。
そのまんまなのですが、仲間からの「見た目マンタっすね(笑」の一言が命名の由来です。
では、早速フライマンタの張り方をご紹介します。
マンタフライの特徴
・DDタープの4×4サイズを用いた設営方法。
3×3でも同じ形には設営できますが、シェルター展開時の床面積が1.5×1.5mになるため横になるには小さいです。
・広い活動スペースと、寝床を確保できる。
約2.0m×3.5mの活動スペースと、1.0m×2.0mの寝床を作ることが出来ます。
・アレンジを加えやすいので、状況や好みに応じて形態を変化させやすい。
少ない工程と短い時間で遮蔽性の高いフルクローズAフレームシェルターへ変形可能です。また、他のDDタープ設営方に比べ気密性が高いので、強風時も雨雪の吹き込みを防ぐことができます。
マンタフライの張り方|寝床部
②と④を地面にペグダウンします。
荷重がかかる箇所なのでしっかりと抜けないようにペグダウンする必要があります。
ペグが効きにくい地面だったり、強度が欲しい場合は③もペグダウンしてください。
⑨と⑪のループに長さ1.5m程度のポールを使い、図のように張り綱で固定します。
伸縮性のポールだと細かく調整できるので、きれいに張ることが可能です。
ポールを固定するためのガイロープは、前方に向かって45°の位置にペグダウンすることで、ガイロープ左右各1本でシェルターを自立させることができます。
なお、強風に煽られても一昼夜テンションを維持し続ける必要があるため、緩みやすいトートラインヒッチよりもブレイクスヒッチのほうが適しています。
ウイングとの干渉を避けるため、ポールから1.5m以上離れたところにペグダウンします。
⑥と⑦をポールのと同所にペグダウン。余った三角の部分は中に折り込む。
これで寝床になるスペースは完成です。ここから、ルーフを作ればマンタフライに、もう片側も同様に作ればAフレームシェルターになります。
ルーフ部の作り方
ルーフの跳ね上げ用のポールを⑯と⑰に設置しペグダウンします。
ポールが1本しかない状況なら、三角屋根を作るアレンジもおすすめです。
⑮と⑲のガイロープをそれぞれポールと同じ支点に固定しウイングを作ります。
ガイロープをぽーるの支点とは別の位置にペグダウンすることで、ウイングを好みの角度に調整できます。
⑧と⑫のループをペグダウンしウイングを完成させます。
シワやたるみが出ないようにポールやガイロープを調節してマンタフライの出来上がりです。
寝室や荷物置き場につける小部屋と、広い活動スペースを確保できます。
フルクローズAフレームシェルターへの展開方法
状況に応じ短時間でAフレームシェルターへと変形できることも、マンタフライの特徴の一つです。
他のフルクローズシェルターに比べ気密性が高いので、風雨から身体や装備品を守ることが出来ます。
ぜひご覧ください!
まとめ
マンタフライの設営方法と、フルクローズAフレームシェルターへの変形方法をご紹介いたしました。
デメリットとしては、ポールやペグなどの設営資源をたくさん使うことと、張り方が若干複雑なことです。もちろん状況によってはポールやペグはフィールドから調達できる場合もありますが、自然由来のものを利用せずに完全な形に設営した場合、約150cmのポール2本、180〜200cmのポール2本、ガイロープ6箇所、ペグ10本程度の設営資源が必要です。
私が実際に活用した限りでは十分にフィールドで活躍できる張り方だと感じています。
まだまだ改善の余地はたくさんあるので、フィールドで使い倒しながら細部を改良していこうと思います。
ご興味がある方は是非試してみてください!